リハビリスタッフが徹底解説!
頭痛とリハビリ
どれくらいの人が頭痛に悩んでいる?
現代では、突発的な頭痛に悩む人や慢性的に苦しんでいる方も多いです。
国民の4人に1人が頭痛に悩み、国民病だといわれています。
今回は、頭痛のことや対応策について皆さんにお伝えします。
そもそも頭痛って何?
頭痛とは頭部の一部あるいは全体の痛みの総称です。後頭部と首(後頸部)の境界、眼の奥の痛みも頭痛として扱います。
頭痛は、熱や腹痛と同様に症状の名称ですが、慢性的に頭痛発作を繰り返す場合には病名として扱い「頭痛症」としています。
頭痛にはどんなものがある?
頭痛の分類には、一次性頭痛と二次性頭痛があります。
詳しく説明すると、脳腫瘍、髄膜炎、脳炎、クモ膜下出血や脳卒中など脳や頭部の病気の症状として出てくる頭痛が症候性頭痛、二次性頭痛となります。他に病気が隠れているのではなく、頭痛(発作)を繰り返す(持続する)ことが問題である慢性頭痛症が一次性頭痛となっています。一次性頭痛には片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛などがあります。
理学療法士の観点から対応できる一次性頭痛について触れていきたいと思います!
<片頭痛>
20~40代の女性に多くみられます。
痛み方として月に1~2回の頻度でこめかみから側頭部にかけてズキズキと脈打つような痛みが特徴で、光・音への過敏やチカチカする光(めまいや頭痛の際に見えるもの)が見えるといった前駆症状を伴う人もいます。
☞対策と予防
発作時とそれ以外のタイミングがあり、発作時には暗く静かな場所で安静にし患部を冷やすことが有効です。発作時には炎症が起こり血管が拡張しているので温めることは逆効果。
発作時以外の対策としては、生活習慣病の改善やストレス要因をなるべく遠ざけること、疲労感・生あくび・光や音への過敏などの前駆症状に気付いたらできるだけ静かで暗い場所に移って安静を取ることが効果的です。
<緊張型頭痛>
締め付けられるような持続性の頭痛が数十分~数日間続くことが特徴です。中年以降の世代に多いです。
筋肉のハリやこりで血流が阻害されることで流れが滞り疲労物質の乳酸などが溜まることで凝りや痛みを発生させます。
☞対策と予防
この場合、凝り固まった筋肉をほぐし、血流を改善させることが重要です。首や肩の筋肉をストレッチすることや入浴、運動によって症状を改善できます。
<群発頭痛>
これは女性よりも男性によるものに多いものです。目がえぐられるような激しい痛みで、頭の片側に起こります。年1~2回ほど発症し頭痛が起こる(群発期)。一度症状が出ると1、2か月間同じ時間帯に頭痛が起きます。
☞対策と予防
群発期には、飲酒や激しい運動、熱いお風呂は控えるようにしましょう。規則正しい生活が重要です。
次に、片頭痛と緊張型頭痛に対して効果的な体操を紹介します!
腕を振る体操
(2分間行う)
- 正面を向き、頭を動かさずに両肩を大きく回します。
- 後頸筋を伸ばす
- 椅子に腰を掛け、両足をそろえ顔を正面に向けたまま左右の肩を交互に回します。
肩を回す体操
(6回繰り返す)
- 肘を軽く曲げ、肩を前後に回します。
- 前に回すときはリュックサックを背負うような感覚で、後ろに回すときは洋服を脱ぐような感覚で回します。