リハビリスタッフが徹底解説!
四十肩・五十肩について
四十肩・五十肩とは
肩関節の周りに炎症が起こり、肩関節がスムーズに動かなくなる症状のことです。
実は一般的に使用されている俗称であり、正式名称は肩関節周囲炎といわれています。
30代や60代以降で起こることもあります。
四十肩・五十肩の症状とは
肩の痛み
肩関節を動かしたときに痛みがあります。
シャンプーをする時や服を着替える時、洗濯物を干す時など日常的な動作で痛みを感じることも少なくありません。
肩の動かしにくさ
肩関節は、炎症や痛みが長期間続くことにより拘縮を起こすことがあります。
※拘縮:関節が硬くなり、動かしにくい状態
★医学的に肩関節周囲炎では、症状を三期に分類されています。
急性期(発症から約2週間)
急性期は、関節に起きている炎症が強く、非常に痛みが強い時期であるため、安静にしておくことが原則です。
痛みを我慢して無理やり動かそうとすると、肩関節の炎症を悪化させる可能性があります。
また、寝ても痛みで目が覚めるといった症状で生活に大きな支障をきたします。
慢性期(急性期を経た後の約6ヶ月間)
慢性期になると、眠れないほどの痛みからは少しずつ軽減してきます。
慢性期になると、痛みに応じて、積極的にリハビリを行い、関節の動く範囲の改善を目指してゆきます。
回復期(さらにその後)
回復期になると、肩関節の痛みや動きに改善がみられ、動かしやすくなってきます。
肩の痛みや動く範囲がほぼ元の状態に回復するには、約1年前後かかると言われています。
予防と治療
保存的治療が主体となります。
自然治癒することもありますが、そのままにしておくと、関節が癒着して動かなくなることもあり、日常生活が不自由になってしまいます。
急性期では、疼痛改善を目的とした治療が主体となります。
三角巾などを使用し、局所の安静を保ち、消炎鎮痛剤などを投与するようになります。
痛みを和らげる目的として、湿布や抗炎症作用を持つステロイド剤や局所麻酔剤、ヒアルロン酸製剤などを関節内に注射することもあります。
慢性期になると、疼痛は軽減していることが多く、温熱療法(ホットパック等)や運動療法(関節可動域訓練や筋力強化訓練等)などのリハビリを積極的に行っていくようになります。
これらの方法で改善しない場合は、手術的治療が行われることもあります。
運動の紹介
<アイロン体操>
- 痛くないほうの手で体を支え、痛むほうの手にアイロンを持つ
- 肩の力を抜いて左右にゆっくり降る
- 同様に前後にゆっくり降る
★500mlのペットボトルでも代用できます。
<棒体操>
- 棒を両手で握り、腕を伸ばしたまま上げる
- 棒の両端を持ち、痛いほうへ突き上げる
- 棒を背部で持ち、上下させる
- 上げた棒を頭の後ろにおろす
肩の痛み・肩の動かしにくさ
などの症状が気になる方は、お気軽に当院整形外科にご相談ください。
入院でのリハビリや外来リハビリなども提供させていただいています!
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