今回の作業療法図鑑は『SST』について紹介します。
SST
皆さん、SSTとはご存じですか?
おそらく初めて耳にする方も多いのではないかと思います。
SSTを行う意味について解説していきます。
SSTとは?
ソーシャルスキルトレーニングの略で、「生活技能訓練」または「社会生活技能訓練」と訳され、認知行動療法に基づいたリハビリテーションのことです。
対象となる方は?
- 精神疾患のある方
- 発達障害のある方
- アルコール依存症の方
どんな意味があるの?
社会に出て生活をしていくために、対人関係を良好に維持するスキルを身に着けること、QOLの向上や、自己にてストレス対処等、問題解決が出来るようなスキルを身に着けることを目的としています。
上記で述べた内容は、障がいにかかわらず全ての人に適応できるものです。
SSTはどのように行うの?
※SSTは複数人で集まって行います。
- まず初めに緊張がほぐれるような会話やゲームを行います。
- 共通課題でグループ目標を立てます。
- グループの目標・課題を想定して練習していきます。(その場面を想定して実際に行動してみます)
- 実際に行ってみてからグループのメンバーでフィードバックを行い、改善が必要な点や良かった点を挙げていきます。(その際、良かったところはしっかり褒めてあげます!)
- 再度、改善点を意識して同じようにその場を想定して行動してみます。
- 実際の場面でやってみる「チャレンジ課題」を決めて、次のSSTで、課題を達成できたか報告します。
作業療法士が行う場面は精神科が多いですが、障害にとらわれず、すべての方に使用できる技法です。