今回の作業療法図鑑は『回想法』について紹介します。
回想法
回想法とは、認知症の非薬物療法の一つで、
写真や会話を通して、昔の体験や思い出を語り合う心理療法です。
今回は、回想法の方法や効果について紹介します。
種類
- 個人回想法
- 1対1(語り手と聞き手)で行います。
- 一人一人が深く回想できます。
- 自宅でも家族と行うことができます。
- グループ回想法
- 6~8人の語り手と、2~4人の聞き手で行います。
- 同世代の人と回想することで共感できます。
- コミュニケーションの場が広がります。
方法
- 「個人回想法」か「グループ回想法」か決めます。
- 参加メンバーについて調べます。
(例)年代、関係性等 - テーマを決めます。
(例)好きだった手料理は?
幼少期は何をして遊んでいたの?
どのような仕事をしていたの? - 回想するための手段を決めます。
★五感を刺激するものを選びましょう。
(例)写真を見せる、クイズを出す、音楽を流す
効果
- 脳の活性化
- コミュニケーションの機会の創出
- 不安や孤独感の軽減
- 自尊心や自信の回復
- 認知症の予防や改善
ポイント・注意点
- 話に集中できる環境を整えましょう。
- 否定や指摘、強制はしてはいけません。
- ポジティブな内容で終わりましょう。