リハビリスタッフが徹底解説!
雨の日に膝が痛いのはなぜ?
天気が悪くなる前に「膝が痛い」「古傷が疼く」といった症状が出てきませんか?
これって単なる言い伝えではないんですよ!
前回に引き続き、気象と痛みの関係を“膝”を例にしていきます!
気象病
低気圧が近づくと関節痛、神経痛や腰痛が悪化気象の変化により症状が出やすい病気を総称
天気痛
“天候の変化”により現れたり、移動性高気圧が通過すると喘息発作が増えるなど強くなる痛み
では、なぜ気圧の変化で痛み出すのか?
①圧力のバランスが崩れてしまう
飛行機に乗った時や登山へ行った時に食べ物の袋がパンパンに膨れますよね?
この現象は気圧が下がることが原因と言われています。
袋の中の圧と、外の圧のバランスが偏ってしまい、袋が膨れ上がります。
人の体でも、同様の反応が起こっています。
下の図は“膝の関節”ですが、関節は関節包と呼ばれる袋に包まれています。
この関節内部の内圧が高くなることで膝の痛み、その他の関節痛など、様々な不調が出てくると考えられています。
②自律神経の乱れ
気候の変化によって痛みが生じるもうひとつの理由は交感神経だと言われています。
この交感神経は、休息に関係する副交感神経とバランスを取りながら、体のコンディションを整えてくれています。
気圧が下がると、この交感神経が緊張してアドレナリンというホルモンが分泌され、体に不調を起こしてしまうと考えられています。
また痛みを感じさせやすくする働きがあるヒスタミンという物質も分泌されます。
変形性膝関節症などの関節の疾患がある方は、敏感に反応するようになってしまいます。
天気が悪いときの膝の痛みに備えてどう適応していくか?
①サポーターなどを活用して膝の負担を軽減する
薬局などに簡易的なサポーターが販売されています。
また、整形外科でも医師に相談するとサポーターを処方していただけます。
➁膝を冷やさないようにする
膝が冷えると血流が滞ったり筋肉が硬くなったりして膝関節の動きが悪くなってしまいます。
ズボンの着用やひざ掛けやサポーター、カイロを利用するなど、膝を温めることが大切です。
③血流をよくする
ストレッチや入浴は効果的です。
特に入浴では熱すぎない温度(38度~41度)で15分から20分ぐらいお湯に浸ると全身の血流がよくなり、痛みも軽減してきます。
④ストレス解消できることを探す
局所の対応ではなく、心理的要因が影響していることもあります。
読書や運動、歌唱など自分がリラックスできる方法をしてみよう。
⑤規則正しい生活を送る
日ごろからの生活が大切です。
早寝早起き・適度な運動・栄養バランスのとれた食事を前提とした健康に良い生活および生活習慣を送れるように心がけましょう!
⑥痛みが治らない場合や強い場合は受診して医師に相談しましょう!
➊貯筋とタンパク質について
➋人の体における骨の役割について
➌外来での呼吸リハビリについて
➍骨粗鬆症について
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⓰自宅退院に向けてオススメの福祉用具
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